事業主に対する助成金として、キャリアアップ助成金というものがある。これは、例えば非正規雇用で働いていた人を正規雇用などに転換させた場合に、事業主は一定額の助成金を受け取ることができるという制度である。
豊富な助成内容
助成などの条件については次の表の通りである。
助成内容 | 助成条件 | |
---|---|---|
①正規雇用転換 | 正規雇用に転換または直接雇用をした場合。 | A:有期から正規:1人あたり50万円 |
B:有期から無期:1人あたり20万円 | ||
C:無期から正規:1人あたり30万円 | ||
②人材育成 | 一般職業訓練、有期実習方訓練、中長期的キャリア形成訓練を行った場合。 | Off-JTの賃金助成、経費助成。 |
OJTの実施助成。 | ||
③処遇改善 | 基本給の賃金テーブルを改定して2%以上増額させた場合。 | 1人あたり1万円。 |
④健康管理 | 「法定外の健康診断制度」を新たに規定し、なおかつ4人以上に実施した場合。 | 1事業所あたり40万円。 |
⑤短時間性社員 | 労働者を短時間性社員に転換または新規で雇い入れした場合。 | 1人あたり20万円。(有期契約労働者から転換した場合は、1人あたり30万円。 |
⑥短時間労働者の週所定労働時間の延長 | 週所定労働時間を30時間以上延長した場合。 | 1人あたり10万円。 |
①については平成26年3月1日から平成28年3月31日までの間は増額されている。また、①~⑥において助成人数や助成額には上限があるので注意が必要だ。
キャリアアップには派遣労働者も含まれている。
正規雇用転換については、派遣労働者も含まれていて、条件は「申請事業主の派遣期間が6ヶ月以上の派遣場所で就業している派遣労働者」となっていて、「派遣労働者を正規雇用もしくは無期雇用として直接雇用をすること」としている。
助成金の活用方法について。
これについては、事前に労働局・ハローワークなどに「キャリアアップ計画」などを作成し、提出する必要がある。詳しくは「キャリアアップ助成金」で検索してほしい。