大衆薬・日用品のインターネット通販大手のケンコーコムはスマートフォン(スマホ)を使った調剤薬局に処方薬の予約サービスを本格展開するようだ。さらに、夏からはこの予約サービスを活用した製薬会社向け公告事業も始めるという。
「ヨヤクスリ」を本格事業として展開に…
ケンコーコムは、昨年の2月から、会員制の医薬品ヨヤクサービス「ヨヤクスリ」を展開している。これは、病院などで出される処方箋をスマホで撮影をして、薬局に送信することで医薬品を用意してもらえるような仕組みとなっている。この処方箋画像を使って、利用者ごとの処方箋の履歴である電子版の「お薬手帳」を作成することで、スマホで履歴を見られるようにする。
ケンコーコムは「ヨヤクスリ」のサービス開始から1年を受けたことにより、ヨヤクスリの専門サイトに直接移動できるバナーをケンコーコムの通販サイトに設置し、利用者数を増やして収益増を見込んだ本格事業とする。ケンコーコムの通販サイトには1日20万人の人が訪問しているようで、それらの訪問者をヨヤクスリの会員に取り込み、夏までには10万人を目指す予定だという。
薬局と利用者を繋ぐ「コンシェルジュサービス」とは!?
ケンコーコムによると、利用者から送信された処方箋の画像を、ファクス受信できる薬局は全国で約7割となっており、3万8千店はあるという。ヨヤクスリのサービスは便利ではあるが、利用者からは実際に薬を用意してもらえるのかといった不安や、薬局からは用意した薬を利用者がちゃんと取りに来るのかといった不安があるようだ。
そこで、ケンコーコムがヨヤクスリの信頼性を高めるために「コンシェルジュサービス」といったそれぞれの相談窓口となるサービスを展開している。これは、利用者が処方箋画像を送信した際には電話などで薬局に通知。そして利用者には医薬品が手配されたことをメールで連絡したりするなど、徹底したサービスを行い、安心して利用してもらえるような体制を整えているようだ。
【「日経MJ」より一部抜粋】