昨年から噂をされていた特養などに続く、通所介護事業の地域密着型サービスへの移行や、それに関して通所介護事業所の規制がいよいよ2015年4月から開始されることになった。通所介護事業主やこれから開設予定の事業主必見の情報だ。
地域密着型サービスで効率化を…
そもそも地域密着型サービスに移行する狙いはどこにあるのだろうか?2006年以降、急激に増加している通所介護事業(デイサービスなど)だが、小規模事業所の伸びが約2.5倍増となっているそうだ。そして、財源への影響に関しても大きく、給付費で見ると2006年以降の7年間で約2倍となっている。こうしたことから、区市町村単位での管轄による効率化が図られることになりました。
具体的には、小規模の通所介護事業所(小規模デイサービスなど)は地域密着型サービスとなり、区市町村(保険者)が直接、設備基準や人員、運営基準などを定めて指導を行う権限を持つことになります。また、介護報酬に関しても変化がおこります。通所介護に関しては、家族の休養のため日中だけ預かっているといった事業所が多く、「介護事業所」としての本来の機能を果たしていないと意味が無いことから、そういった事業所に関しては極めて薄い報酬加算しか算定できなくし、逆に要介護状態の改善に向けた本来の事業所としての取り組みを行う事業所に関しては加算額を大きくするといった厳しい改正となります。
給付費用削減のため新規開所に制限がかかる
今までは都道府県単位で管轄を行ってきましたが、小規模通所介護事業所に関しては前述の通り区市町村単位の管轄の地域密着型サービスに移行されます。それにより、区市町村は、事業所数などは介護保険事業計画で規定された数を上回る新規開所は区市町村(保険者)側が拒むことができるようになります。これにより、事業所数削減により給付費用の削減へ繋がることになります。
お泊りデイにもメスが入る
今までは夜間の宿泊サービスに特に規定はなく、費用に関しても利用者の全額負担で、質の悪いサービスを行っている業者が少なくありませんでしたが、今後は市区町村が情報公開や開所の届出、事故報告などを義務付けることを検討されています。
今後はより質の高いサービスと介護度の改善への取り組みが求められることになります。