契約や派遣社員など非正規の食から抜け出せない40歳前後の人が増えているという。
特に男性の4割には正社員の仕事がないため非正規の仕事に就いているという人が他の世代や同世代の女性と比較しても上回っている。
今後、どのようになっていくのだろうか。
増える非正規労働者。正社員になれない40代増加。
昨年末に東京都内で開かれた就職面接会場にて千葉県に住む41歳の男性が各ブースを回っていた。
派遣の仕事を辞めて正社員の職に就くために行動を行なっていたが全く決まらない状態のようだ。
独身で結婚をして子供を育てるという若いころに思い描いた自身の姿とは程遠い。
就職活動を行なっていた90年代後半はバブル経済崩壊後のいわゆる就職氷河期の時代真っ只中で、地元の百貨店などを目指したが就職はできず、地元の中小商社に入った。
しかし、営業の仕事が合わず、転職のため3年で退職したようだ。パソコンの資格をとって、ようやく東京のIT会社で正社員に就いたころには商社を辞めてから7年が経過していた。その後、2008年秋のリーマン・ショックを機に1ヵ月後に上司から解雇宣告を受け、再び派遣社員として食いつなぐ日々を強いられることとなった。
こうした40歳前後の非正規労働者は、バブル経済崩壊後に就職氷河期に苦しみ、そのまま抜け出せない世代として、これは自己責任ではなく社会全体の問題として、これ以上増やさないために制作を大きく転換させる必要が出てくるかと思われる。
たとえば職業訓練については仕事を休まなければ受けられず、ギリギリの生活をしている非正規には使いづらいシステムであるなど問題がある。
今後、こうした改善も行い、経済の活性化につなげる必要が急務となると考えられる。
【「朝日新聞」より一部抜粋。】