海苔大手メーカーが秋の新商品で巻き返しを図るとしている。
特に家庭向け海苔が需要不振が続いているほか、主要原産地の有明海では不作が続いていることから価格が高騰している。
メーカーは栄養面や機能面をアピールし売りこむ。
新商品で海苔需要を巻き返せるか!?
海苔の2015年の推定消費量は87億枚で、05年と比較して8%減少している。
そして13年からは不作続きで海苔の価格が高騰したことを受け、さらに過程での消費量が減少した。
贈答需要についても猛暑の年は麺類や飲料に流れてしまうため苦戦が続いている。
そこで、各社は家庭向け加工品の需要を喚起するために試行錯誤をめぐらせている。
ニコニコのり(大阪市)はアマニ油を20%配合した「韓国伝統のり アマニ油入」を発売する。
アマニ油はアンチエイジングや美肌効果があるとされており、マヨネーズなどでの利用が拡大している。
そして同じく発売予定の「にぎらずし酢のり」は、海苔に出汁と酢を染み込ませたもので、普通のご飯をのせるだけでまるで酢飯のような風味が出るという商品だ。
大森屋は武庫川女子大学と共同開発したふりかけ「べじふり」を8月に発売する。
栄養素の高さをアピールし、20~30代の女性の需要を開拓するとしている。
同学科の学生と海苔を使った料理コンテストも開発しており、ホームページ上でレシピの提案も行っている。
16年は海苔だけでなく炭水化物ダイエットなどの影響でコメ離れが懸念されている。
若い女性を捕らえるには、食べ方の提案が重要になりそうだ。
【「日経MJ」より一部抜粋。】
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・大森屋