訪日外国人が急増していることで、客室稼働率が東京や大阪では90%を超えることが珍しくなく、これまでは強気の値上げを行ってきたが、ここにきて稼働率が頭打ちになってきたようだ。
今後は減速する可能性が大いにあると見られている。
宿泊施設の値上げが影響で東京、大阪で稼働率が頭打ちに。
日本経済新聞社がまとめた調査によれば、東京都内の主な18ホテルの5月の平均客室稼働率は81.8%で、前年より2.9ポイント低下していた。
大阪の主要ホテルでも同様の結果となっており、84.4%と4.2ポイント低下していた。
東阪の客室稼働率はほぼ満室に近いとされる予約状況である80%以上の水準は保っており、5月はゴールデンウィーク(GW)の日並びが前年より悪かったことも影響し、日本人のレジャー需要が足を引っ張っていた。
また、客室料金の値上げも客離れに影響していたと見られている。
都内18ホテルのうち、14施設は稼働率が前年同月比でマイナスだったほか、稼働率の水準でみても、昨年5月は17施設が80%以上で、1施設が70%台となっていた。
今年5月は70%台が5施設に増えるなど着実に稼働率は減速傾向に向かっていることがうかがえた。
大阪市内ではホテルグランヴィア大阪が約7ポイント下がり、80%強となっていた。
今後、各ホテルが客室料金をどう設定しているか、各ホテルの価格戦略は予約状況や稼働率にあわせて変動していきそうだ。
【「日経MJ」より一部抜粋。】
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