女性の社会進出が促進され、浸透しつつあるが、女性の管理職は広がっていない。
帝国データバンクが中小企業も含めた全国1万社あまりに調査したところ、管理職に占める女性比率は6.6%と前年より上昇しているものの、0.2ポイントとわずかなものとなっている。
2020年までに女性管理職を30%を掲げている政府目標までは程遠く、残り4年と迫った今、果たして達成できるのだろうか。
女性が働きやすい環境をつくることが女性管理職を増やす近道!?
管理職に女性が居ない企業の割合は15年調査に比べると0.9ポイント下がって50.0%だった。
業種別では小売業で女性管理職の割合が目立っており、1社あたりの女性管理職比率が最も高かった。
小売業で管理職に占める女性は比較的多い | ||
業種 | 女性管理職の平均割合 | |
1(1) | 医薬品・日用雑貨品小売 | 35.3% |
2(2) | 繊維・繊維製品・服飾品小売 | 31.8 |
3(10) | 郵便、電気通信 | 24.8 |
4(3) | 医療・福祉・保健衛生 | 22.1 |
5(5) | 家具類小売 | 15.4 |
6(20) | 娯楽サービス | 14.3 |
7(4) | 教育サービス | 14.1 |
8(11) | 人材派遣・紹介 | 13 |
9(5) | 家電・情報機器・小売 | 12.6 |
10(14) | 飲食料品小売 | 12.5 |
女性登用の仕組みが進んでいるといわれている資生堂においては、女性管理職比率が16年1月時点で27.0%のようだ。
育児などで短時間勤務をする美容部員も遅番や休日勤務に入るようにして、あえてのキャリアアップの機会を増やした。
イオンにおいては、17年春から店員のない地域社員が店長や部長に昇格しやすくする制度を導入する。
経験を積んだ女性の転職や離職を防ぐ狙いもあるようだ。
政府は成長戦略として、50万人分の保育の受け皿の整備や保育人材の確保などを急務としており、女性が過ごしやすい環境を整備することが女性管理職登用に繋がるのではないだろうか。
【「日系MJ」より一部抜粋。】