中国人は冷えを嫌う傾向あることから、夏場に合わせて出産計画を行うようだ。
インバウンド(訪日外国人)市場で存在が大きい中国人は、ブランド物や家電を大量に買っているイメージがあるが、実は夏に備えてベビー用品を大量購入しているケースがあるようだ。
SNSの口コミで広がる日本での商品。
中国版ツイッターといわれる「新浪微博(ウェイボ)」など中国の交流サイト(SNS)では日本旅行に関する口コミが広がっている。
「日本で買い物をしたい」と書き込んでいる中国人が多いようだ。
中国のSNSの投稿を収集するホットリンク(東京・千代田)の「図解中国トレンドExpress」調査で5月2日に書き込まれた「日本で○○を買った」という口コミを収集、集計したところ次の表のようになった。
2015年 | 2016年 | |
医薬品 | 1位 | 化粧品 |
化粧品 | 2位 | 医薬品 |
生活用品 | 3位 | ベビー用品 |
食品 | 4位 | 健康食品・サプリメント |
目薬 | 5位 | 服飾 |
紙おむつ | 6位 | 生活用品 |
冷却ジェルシート | 7位 | 靴下・下着 |
お菓子 | 8位 | お菓子 |
魔法瓶 | 9位 | 魔法瓶 |
炊飯器 | 10位 | 炊飯器 |
この表からわかることは、「ベビー用品」が今年は3位になったことだ。
中国の連休である労働節にベビー用品が大量に売れたことは、出産準備が関係していると考えられている。
紙おむつの爆買いは今までもあったが、今年はベビークリームやベビーフードなど商品に広がりが見られた。
中国人にとって、口コミは消費行動を決める上で重要な情報源となっており、その信用度はメディア報道よりも高いとされている。
また、中国人のSNS上での投稿で日本への関心が高いことは、メンツを重視していることが関係しているとされており、人気の高い日本での体験をSNS上に投稿することで彼らのメンツが満たされるとしている。
こうした中国人の動きが背景にあり、日本のベビー用品が売れたと推測される。
今後、こうした中国人の文化なども勘案したインバウンド対策をすることが重要になるだろう。
【「日経MJ」より一部抜粋。】