一昔前だと、30歳になると「もう若くない」、「20代に戻りたい」といった消極的な声が聞こえていたが、今は30歳になったことを祝う女性が増えているのだという。また、それ以外にも、10歳や生後6ヶ月など、誕生日の節目を祝う人が増えているようだ。
「女子」から「女性」への飛躍のための祝い!?
最近、30歳を迎えた際に「ハーフ還暦祝い」や「三十路(みそじ)式」などの名称で、誕生日を友人同士で祝う女性が増えているようだ。3月15日に東京都港区の1軒家に30歳の女性4人が集まった。彼女達は友人同士で、30歳の誕生日を一緒にお祝いしようということで顔を合わせたのだ。シャンパンを片手に互いの近況報告や30歳の「今」と「これから」について2時間近く語り合った。このハーフ還暦祝いを呼びかけたメンバーの内の1人の田中彩子さんは、記念日などを演出する会社を営んでいるが、昨年から30歳の誕生日を仲間達と祝う客が増えてきたという。
企画した理由は、「女子から女性になった」ことを、友人達と分かち合おうということで開催したかったからだそうだ。昔と比べてかなり30歳になったことについて消極的に捉えている人は少ないようで、還暦の折り返し地点に立ち、「これからもっと素敵な女性になる」といったポジティブな意見が多いようだ。
「2分の1成人式」に「ハーフバースデー」が日本にも上陸!?
先ほどは30歳になった際にお祝いをする人が増えているといった内容を紹介したが、他にも「2分の1成人式」といった小学校で10歳の記念を祝うイベントが増えているようだ。中でも急速に普及しているのが「ハーフバースデー」で、生後6ヶ月の子供のお祝いをするといった内容のものだ。1歳までは子供が最も目まぐるしく成長する時期なので、1歳になるまでの過程を記念に残したいといったことから、もともとは米国での習慣であったが、日本でも広がったようだ。
これらの記念日を祝いあう背景には、絆を大切にしたいといった価値観の変化や、SNSを通して気軽に記念日を分かち合えることから環境の変化があるのだという。節目を祝って、これからのステップアップをしようといった気持ちは、変化の激しい時代においては重要になってくるのかもしれない。
【「日経MJ」より一部抜粋】