ダイエーが新たな集客手法を行い変革に乗り出している。
曜日を限定して定例の特売を行っていたが、一部で廃止したほか、インターネット予約サイトを開設するなどチラシ広告などのコストを抑えて購買行動をいかに捉えていくかといった具合で策を進めている。
顧客の「欲しい」に応えるダイエーへ。
近畿地方のダイエー約100店のチラシから「木曜の市」の字が消えた。
これは2007年から開始された定例の特売で、人気を誇ってきたが今の消費者の購買行動に合わなくなってきているようだ。
こうしたことから、首都圏の約80店でも同様に廃止を検討している。
特売日の人気に陰りが出てきた背景にあるのは、平日に働いているためスーパーに行きにくいほか、買い物の手間を極力減らしたいといったニーズが高まっているからだと考えられている。
また、子供が居てスーパーに買い物になかなか行けず、ネット通販で買い物をするほうが楽という声も、ネットスーパーの台頭により増えてきた。
そうした消費者のニーズを受け、代わりに導入を始めたのがスマートフォン(スマホ)を使った「来店ポイント」サービスだ。
専用アプリを入れておいて店内の特定の場所へ行くことで商品を購入せずともポイントを受け取れる仕組みで、9月からほぼ全店で導入を行っている。
また、有機食品に関心を持つ人向け専用の予約サイト「オーガニックミートショップ」も立ち上げた。
サイトで予約をして、店頭で受け取りをして代金を支払うといった仕組みが特徴で、スーパーがこうした予約販売方法を行うのは珍しい。
このサービスは、取り扱い数量が限られており、全店で恒常的に品揃えはできないことから、ネット予約を受け付けて、後日店頭で受け取る形を開始したという。
このように、家庭の食卓を担ってきた女性の暮らしが変わってきて、買い物をする時間も情報収集の経路も変わってきていることから変化する消費者ニーズを的確に捉えることができるかどうかが今後大きく戦略が変わると見込まれている。
【「日経MJ」より一部抜粋。】
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