パナソニックが発売したシニア向け掃除機が好調だ。
重量を軽くしてお年寄りでも持ちやすく動かしやすくしたことが販売好調の背景にある。
また、離れて暮らす子供が老親にプレゼントする、親孝行需要の取り込みにつながっているとされている。
親孝行にぴったりの軽くて使いやすい掃除機。
パナソニックは重量が約2キログラムの紙パック掃除機「JPシリーズ」から、ハンドルを持ちやすくした「MC-JP520G」(税別5万5,000円前後)を発売した。
従来機は2リットルペットボトル1本分だったのに対し、今回はペットボトル1本分という軽さになっている。
ホース部分にも工夫がされており、内径を従来品より2ミリ細くすることで全体的にスタイリッシュかつ柔軟性を向上させた。
今回採用した持ち手は「フィットハンドル」で、ゴム弾性のあるエラストマ素材と溝でグリップ力を向上させた。
使い勝手の良さを向上させることで、掃除を楽にこなせる点を高齢の親を持つ子供にアピールしている。
CMもシニア向けのものから親孝行需要を意識したものに変えており、「息子の気づき」と題して、母親の掃除の負担を減らすためにMC-JP520Gを贈るというストーリーに変えている。
こうした親孝行を前面に打ち出したマーケティングは年末商戦に向けて継続して実施するとしている。
掃除機などの小型家電は自分で買う以外にも、親戚などに「贈るもの」として、贈る側の心理を読み取って最適なタイミングでマーケティング施策を打ち出すことが重要になると考えられている。
【「日経MJ」より一部抜粋。】