総務省が公開した2015年国勢調査の抽出速報集計結果では、卸・小売の就業者数は20万人減り、逆に医療・福祉については約10万人が増えたという。
この背景には働く女性の存在感の高まりがあるようだ。
国勢調査で明確になった高齢化社会。医療・福祉は引く手数多!?
「医療・福祉」の分野において就業者数が約10万人が就業者となった。
一方で「卸売・小売」は約20万人減、「宿泊・飲食サービス」の就業者割合は10年間横ばいだった。
地域別で見ると、「医療・福祉」の分野では、高知県や鹿児島県で17%を超えていた。
高齢化が進む地方では特に医療分野の就業者数が増えているようで、人手不足が嘆かれる業界が多い中、働く女性の存在感の高まりと日本の少子高齢化の加速度合いが明確になっている。
15歳以上の就業者と完全失業者を足した労働力人口を示す「労働力率」は男女別で見ると、男性が70.8%で、女性は49.8%だった。
ただ、女性の雇用形態は「パート・アルバイト・その他」が最も多い43.0%で、40代以上で「正規の職員・従業員」を上回っていることから、正規雇用で働き続けることが難しいことがわかる。
新日本スーパーマーケット協会など食品スーパー業界3団体の発表では、5月の全国食品スーパー売上高については、前年同月比0.2%減だった。
日本の労働力や労働人口、就業先など様々な要因において、大きく移り変わりがみられており、今後の日本の行方がわかるようだ。
【「日経MJ」より一部抜粋。】