運行各社が新たに打ち出しているのは、誰もが快適に過ごせるフェリー旅行だ。
大部屋で雑魚寝のイメージが強いフェリーだが、プライバシーに配慮するなど対応が進んでいる。
ゆったり船旅を楽しめる「カジュアルクルーズ」!?新しいフェリーの常識。
最近のフェリーはプライバシーが配慮された新型船が続々と導入されている。
東海汽船系の小笠原海運(東京・港)は東京・竹芝-小笠原諸島・父島間を結ぶ航路に、新たな「おがさわら丸」が現れた。
個室が従来より6割増えており、最上級の特等室は専用の屋外デッキをそなえている。
小笠原諸島は世界遺産として人気が高まっているが、空港がないため、フェリーを刷新することで観光需要に応えるとしている。
東京-徳島-北九州間でフェリーを運航しているオーシャントランス(東京・中央)は4隻を順次更新しており、3隻目の「フェリーどうご」がいよいよ運行を始める。
新船は個室とカプセルホテル方のベッドで構成するとしているほか、女性客に配慮し、洗面所には化粧用のパウダールームを設けて利便性を高めた。
また、障害者対応の個室やペット同伴可能な部屋も設け、様々なニーズにも対応した。
三井商船は子会社の三井フェリー(東京・港)とフェリーさんふらわあ(大分市)が運行する4隻を順次更新する。
全室にシャワーとトイレを完備し、最上級の「スイート」ではバスタブと専用のバルコニーを備えて快適な船旅ができるようにした。
各社は手ごろな料金で利用できるフェリーの魅力を訴える狙いだ。
【「日経MJ」より一部抜粋。】