シンガポールで本格的な小売店や飲食店を併設した医療施設が増えているようだ。
ショッピングモール並みの大型フードコートを持つ公立病院が誕生したほか、専門医のクリニックと小売店が同居した複合施設が開発されているようだ。
高齢化加速に伴い、衣料観光の需要見込み変化が続く。
シンガポールの金融街からすぐのところに、おしゃれなカフェが集まる地区がある。
外見は普通のショッピングモールだが運営しているのは同国の医療大手、ラッフルズ・メディカル・グループ(RMG)で、モール全体の開業に先駆けて6月半ばに開かれた。
最上階の5階部分には皮膚科や小児科といったクリニックや官報薬局といった医療施設が入居している。
他の階には8月を目処に日経カフェチェーン店や和食店などのレストランが入る予定となっている。
今までRMGは大型病院や診療所などを手がけてきたが、今回のような複合施設の運営は初めてだ。
繁華街の商業施設で診療所などを運営してきたことからヒントを得て、利用者が日常的に訪れやすい場所に施設を設けて利便性を高めていくとしている。
公立病院も同様の取り組みを始めており、同国中心部にあるシンガポール総合病院は大型モールに匹敵する規模のフードコートを備えており、スターバックスコーヒーや地元の有名菓子店などにも店を構えている。
今後、新棟では小売・飲食店をさらに充実させていく方針だ。
シンガポール内外から医療需要が増加する中、医療サービスと消費の両面から商機を見据えた企業の動きが目立つとみられている。
【「日経MJ」より一部抜粋。】