東京や大阪の主要ホテルで好調だった客足が減退している。
5ヶ月連続の前年割れとなっており、夏の旅行シーズンに訪日外国人や家族客を取り込みきれなかったようだ。
訪日外国人の郊外流出や円高が影響!?ホテルの客足遠のく。
東京都内では15ホテルの客室稼働率が前年より下回った。
品川プリンスホテルでは稼働率が1.7ポイント下がっており、平均の客室単価は6%程度上昇していた。
年初からの円高進行で訪日外国人にとって宿泊代が割高になって、需要に水をさしたことからという背景も指摘されている。
大阪市内では7ホテルの稼働率が前年を下回った。
帝国ホテル大阪では国内外の個人客が減少し、2.4ポイント低い87.2%となっていた。
ホテル日航大阪は「5月の連休以降、価格競争になったことから、前年より客単価を下げた。
最近は訪日外国人もリピーターになると、割安な郊外のホテルを選ぶようになりつつあることも要因の一つになっているとされている。
国内需要も減少しつつあるようだ。
出張をするビジネスパーソンは会社規定の予算でやりくりをする必要があるため、高い客室料金をとるホテルは避ける傾向にあるほか、カカクコムの宿泊予約サイト「yoyaQ.com」では、予約数で東京都と東京近郊(千葉、埼玉、神奈川3県)の割合がほぼ6対4となっており、郊外エリアのホテルを探す人が増えていることがわかる。
観光庁の調査によれば、昨年8月のシティホテルは全国平均で稼働率85%と高い水準だったが、今夏は台風が相次いで上陸するといった影響もあり、家族客の入れ込みが厳しかったようだが、再び稼働率が上昇傾向に戻りつつあると見られている。
【「日経MJ」より一部抜粋。】