キリンビールが5月から順次発売している47都道府県別に味を変えたビール「一番搾り」が人気だ。
消費者の「地元愛」をくすぐるコンセプトが支持を集める要因になっているようで、地元産の素材を使うなど徹底してこだわっているようだ。
地元の味を楽しめる「一番搾り」キリンビールって?
福岡天神の屋台「まみちゃん」では「一番搾り、福岡づくり」が売れている。
同商品は1瓶あたり1円が熊本地震の復興支援となることから注文する客も居るようだ。
47都道府県「一番搾り」は、地域の料理や気風にあったビールを作るために今年から始まった。
各地の飲食関係者や著名人とワークショップを開催してテーマや味を決めるといった「地域密着」を強く意識している。
使用する原料や醸造方法も変えており、味も大きく異なるものとなっている。
たとえば「名古屋づくり」は濃い味噌をつかった料理に合うように濃い味にしているなど、地域の料理にあった工夫が凝らされている。
小売店も販売に力を入れており、酒類大手カクヤス(東京・北)は、店や宅配先で積極的に商品の説明を行っている。
地元限定のビールは顧客との会話のネタにもなっているようだ。
特売などで価格を下げなくても売れるといった面は小売店にとってメリットとなっている。
キリンビール側は、従来は取引がなかった飲食店とも取引のきっかけとなっており、、全国で1万点の新規開拓に繋がるなど大きく成果が出ている。
ただ、最大の目的は通常品の売上を上げることのようで、今回の新展開で広まった知名度やブランド力の維持が重要になると考えられる。
【「日経MJ」より一部抜粋。】
【関連リンク】