「ユニクロ」に代表されるファーストリテイリングが海外インターン生として学生73人を世界5都市に派遣したことで注目が集まっている。
現地法人の最高経営責任者(CEO)クラスの人物が応対するほか、旅費は全額会社持ちだという。
そこまでする狙いとは一体どこにあるのだろうか。
目的は「次のリーダー」探し!?幹部候補生の確保へ動く。
ファストリの東京本部が入っているミッドタウン・タワー(東京・港)の4階では若者が登壇して次々とプレゼント行っている姿が確認された。
これはファストリが開いた「グローバルスタディプログラム」の最終発表会で、登壇していたのはそれぞれインターンの学生だ。
会場には「社内でも捕まえるのが大変」(関係者)といわれているグループ上席執行役員の岡崎健最高財務責任者(CFO)や小山紀昭社長室長など幹部4人が参加していた。
応募した2400人の中から選ばれた学生のたちは中国・上海、台湾・台北、オーストラリア・メルボルン、英・ロンドン、シンガポールの5都市に約1週間滞在してもらい、店舗見学のほかに大学でのヒアリング調査などを経て成長戦略を現地法人CEOらに提案するという内容のインターンとなっている。
ファストリの多忙な幹部も参加して、費用も手間もかかる学生の海外インターンを実行したかという背景には、「次のリーダー」探しといった目的がある。
インターン経験者から口コミで「類は友を呼ぶ」効果も期待し、SNS(交流サイト)や大学のゼミ、サークルなどでイメージの共有を狙うとしている。
同社は今後の同様の海外インターンも含めて、継続的に経営者候補探しの活動を行うという。
【「日経MJ」より一部抜粋。】