少子高齢化で度々問題としてあがっているのが認知症だ。
認知症になった高齢者ももちろんそうだが、その家族に関しても悩みや不安を抱えているが、どこに相談していいかわからないといったケースが多い。
そこで、専門家からのアドバイスをうけられる「認知症カフェ」が話題となっているようだ。
安い参加費用で安心。認知症カフェで認知症について相談してみよう!!
認知症に関して、お茶を飲みながらゆっくりと専門家のアドバイスを受けられる「認知症カフェ」が全国的に広がっているようだ。
カフェの仕組みは各地で違うようだが、認知症の人はもちろん、そうでない人も来店できるようだ。
認知症カフェで介護疲れを忘れられる!?
認知症カフェ「Dカフェ・リハビリ工房」(東京・目黒)で11月下旬、80歳後半の母親と一緒に訪れていた50歳代の女性は「ここに来ると母の笑顔が絶えず、ひとときの間介護を忘れられる」と話ていた。
認知症でコミュニケーションはとれないようで、介護に疲弊していた頃に認知症カフェの存在を知って通い始めたそうだ。
カフェの名前にもある「D」は「Dementia]」という認知症を指す英語の頭文字をとっているそうだ。
スタッフは認知症の母親を持つ女性の何気ない話にも共感し、何でも話せるようにするという。
母親には作業療法士の介助を受けつつ木槌を使ってコースターつくりを行っている。
ものづくりは認知症の進行を抑えることができるとされており、そうしたプログラムを実施している。
一人で悩まずまずは相談を…。
同カフェを運営しているNPO法人D カフェnet代表理事の竹内弘道さん(71)は一人で悩まずカフェによって相談して欲しいと語る。
認知症は幅広く、アルツハイマー型、レビー小体型など様々だ。
カフェでの医師とのやりとりがきっかけで、有効な治療に至ったケースもる上、週1回から月1回程度、1回あたり2時間1人300円で利用可能なので気軽に相談に来て欲しいとしている。
全国に多めに見積もっても600箇所は認知症カフェがあるといわれており、英国の取り組みがモデルとなっているようだ。
認知症患者にボランティアをしてもらう!?誰かに必要とされることが重要!?
認知症カフェの中には、希望者にはボランティアスタッフとして働いてもらっているところもあるそうだ。
公益社団法人認知症の人と家族の会栃木県支部(宇都宮市)が同市内で運営している「オレンジサロン石蔵」は65歳未満で若年性認知症を発症した人が働いている。
そこでは配膳や接客など、誰かに必要とされていることが生きがいに繋がるとしているほか、病気への理解を深めるのが狙いとしている。
こうした認知症カフェは全国にあるものの、まだ歴史は浅く一般の人で知っている人は少ない。
家族の介護に悩む人、認知症に不安を感じている人など、どんなことでも認知症カフェに行って相談をするようにしてほしい。
【「日本経済新聞」より一部抜粋。】