天下の台所とも言われている大阪では、俗に言われるミナミ(心斎橋・難波)のことを食い倒れの街と称されているくらい美味しい食べ物で溢れている。
そんな大阪発祥のグルメが海外に進出しているという。
お好み焼きや串カツが海外に進出!!
今、大阪地場の外食チェーン店が海外出店を加速させている。
お好み焼きの千房(大阪市)は今秋にもベトナムとフィリピンにそれぞれ出店をする。
また、串カツで有名な「だるま」の一門会(大阪市)もフィリピンに進出することが決定している。
あくまで本場の大阪の味にこだわるとしており、串カツのだるまでは有名な“ソースの二度づけ厳禁”が海外でも実施される。
大阪ミナミの両社は連日訪日観光客で賑わっており、和食ブームで海外においても知名度が上がっているため、この期に事業拡大へ乗り出す。
海外でもブランド力維持のため妥協はしない千房!!
千房はベトナムのハノイ、フィリピンはマニラに出店するが、それぞれの店名に千房を出す以上は妥協はしないと中井正嗣社長は語る。
ミックス粉や半生のソースは本場の大阪の物と同じものを使い、現地スタッフの接客力を高め、ブランド力を発揮するためにも千房が研修の支援もするという。
ターゲットとするのは現地の中間層とし、値段は国内の一般的な店より高めとなっている。
現在、千房はハワイに海外店舗を構えており、現地の子会社が運営している。
今後、アジア圏での店舗展開については同子会社が担うとしている。
海外でも“2度づけ禁止”を徹底!!串カツだるまのプライド!!
串カツ「だるま」を運営している一門会は、昨年の5月にタイのバンコクに海外出店をしており、昨年12月には韓国のソウルに串カツ店を2店出店している。
タイは現地企業と共同出資会社を設立して運営を行っており、韓国は現地企業にライセンスを供与する。
一門会も自家製の衣、ソース、油を使い、「2度づけ禁止のルールは徹底する」と上山勝也会長兼社長が語る。
9月にもフィリピンにも進出するが、運営などは現地企業に任せるとしている。
また、現在、台湾やインドネシアからも要請がきており、条件が合えば出店をする予定だそうだ。
アジア圏を徹底的に攻める大阪のグルメ代表格、たこ焼き店「道頓堀くくる」!!
たこ焼き店「道頓堀くくる」を運営している白ハト食品工業(大阪府守口市)では、中国で店舗網を広げており、上海の百貨店内に6号店を出したばかりだという。
こちらもこだわりを貫いており、粉などの材料は日本と同じ品質のものを使用している。
こうしたように、たこ焼き、お好み焼き、串カツといった大阪のグルメは外国人に人気が高く、各社とも料理の質は本場のものと変えず、また現地企業と組んで事業リスクを軽減しているといった面で共通することがある。
それぞれ大阪の地場チェーンらしさがにじみ出ているとのいえる。
【「讀賣新聞」より一部抜粋。】