生活共同組合が高齢者の見守り体制を拡充しており注目が集まっている。
各地域で自治体と見守り協定の締結を進めており、見守りと共に介護サービスも拡充しており、組合員の高齢化に対応して、家族の安全も含めた生活の安心を担うとしている。
高齢者のサポートも行う生協。地域の見守りも。
生協のドライバーの中には厚生労働省が認定している「認知症サポーター」の養成を進めており、現時点で講師が1700人、サポーターが3万1300人を上回っている。
ある地域の担当ドライバーは道に迷った認知症の高齢者を見つけて、警察官が到着するまで見守っていたことで大事には至らなかったという。
また、全国で1000万世帯以上が登録している宅配や夕食宅配では毎週決まった曜日の決まった時間に同じ担当者が商品を届けることで定期的に顔を合わせることで異変に気づきやすい。
コープみらい(さいたま市)のケースでは配達時に応答がなく、庭にまわると助けを呼ぶ声があり、警察と消防に通報した。
各地域生協は高齢者に向けたサービス拡充のため、首都圏を地盤とするコープみらいは、サービス付き高齢者住宅「コープみらいえ四街道(千葉県四街道市)」を14年に初開設し、今年度には東京都中野区に2箇所目を設置するとしている。
こうした介護関連施設の開設は全国に広がっている。
宅配を利用する組合員の半数が高齢者というコープ東北サンネット事業連合(仙台市)は介護予防ビデオのネット配信を手がけるアグリマス(東京・大田)と提携しており、組合員はインターネットを通じて視聴を行い、家庭で運動をすることができるようになっている。
生協は高齢者だけでなく、自治体や家族からも頼りにされることで存在感をアピールする。
【「日経MJ」より一部抜粋。】
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