生活協同組合(生協)や食材宅配(宅食)サービス会社がこぞってシニア用品や食品の通販メニューを特化している。
外出が難しいシニアの需要を取り込む狙いのようだ。
介護用品集めた冊子や衣料品と食品を統合したカタログ。
神奈川、静岡、山梨など3県が地盤のユーコープ(横浜市)は、介護用品を集めた専門誌「ケアタイム」を創刊した。
大人用おむつや「やわらか食」などをそろえており、隔週で発行していく。
シニア向けの選択肢を広げることで組合員の生活を支援する生協の特色を打ち出していく狙いだ。
北陸3県の生協で構成されているコープ北陸事業連合(金沢市)も分量を減らした食品などを取り扱う「ゆとろぎ+(プラス)」の配布を開始した。
電子レンジで簡単に調理ができるようにするなど、手軽に高齢者でも食べきれる少量にした商品を集めた。
居酒屋大手で宅食を行うワタミは高齢者向け通販を手がけるハルメク(東京・新宿)と提携し、今夏に宅食向け会員向けの会報誌と通販カタログを統合し、ハルメクが取り扱う衣料品や自社の食品をワンストップで販売してく通販カタログを提供していく。
自社の配送員が自宅を訪れて弁当や商品を手渡しするサービスの強みを生かして、通販サービスを強化していく狙いだ。
生協に関しては、組合員の高齢化が、シニア向けサービスを強化する理由の一つのようで、宅食会社にとっても高齢者向けビジネスは有望な市場として見られている。
今後、いかにシニア層との接点を増やすことができるかがポイントになるだろう。
【「日経MJ」より一部抜粋。】