この春に、成年後見制度の利用の拡大を図るために「成年後見制度の利用促進に関する法律」が衆院本会議で成立しており、共産党と社民党を除く民進党など野党も賛成していた。
成年後見制度は、成年後見人が認知症や精神障害、知的障害などで正しい判断ができない人の代理として、財産管理や日常生活の支援や対外的な契約を行うことで、2000年の介護保険制度の開始と共に、民法を改正して発足させたとしている。
介護施設への入所契約の代行や悪徳商法から被害を防ぐことができるようになっている。
市民後見人の育成が急務になっている!?
後見人制度がスタートしてから16年となるが利用者は増えておらず、利用者は判断能力が不十分と見られる人たちの2%に止まっていると指摘されている。
そして少子高齢化が嘆かれている現代においては、一人暮らしをしている高齢者のなかでも支援がすぐにでも必要な認知症高齢者の急増が予測されており、後見人の育成が急務となっている。
そこで新法と改正法が誕生し、後見人制度を拡大して利用しやすくする施策が始まった。
この新法では成年後見人制度が専門職ではなく、一般市民にも裾野を広げるということが狙いで、市民後見人の育成と活用を図ることで不足している人材を補う考えだ。
しかし問題となるのは後見人となった人の横領問題だ。
既に横領問題は課題となっており、そうした不正行為は後見人制度の足元をゆらがすこととなるため、育成と共に監督体制の強化も急務となっている。
【「ライブドアニュース」より一部抜粋。】