子供を音楽教室に通わせたいが、平日は夫婦で共働きをしているため土曜日しか受講できず、受講を諦めるといったケースが多々あったようだ。そういった需要を取り込むべく、音楽教室の「ヤマハ」は日曜開講を開始するようだ。
最終的に約1700教室で展開を目指す
ヤマハは全国で展開している子供向け音楽教室で、大半が休みとなっていた日曜日に開講を増やすことを決めた。ヤマハは、全国の教室運営事業者に働きかけ、講師確保などで協力をする考えだ。まずは今春の生徒募集では日曜開講の教室を、前年比の3倍の430校に増やすという。現在、「ヤマハ音楽教室」は全国に約3500教室があり、このうち85%は業務委託の形で楽器販売などを手がける特約店などが運営している。
来年以降も日曜開講の教室を増やしていき、最終的に約1700教室で展開を目指すそうだ。これで生徒数の7割をカバーできるという。今までは日曜発表会など教室ごとにあるイベントや、財団法人ヤマハ音楽振興会(東京・目黒)が開く講師の研修日程とされていたため、日曜日は休みにする教室が多かった。
日曜開講を目指すためのヤマハの対策
日曜開講を増やすために、運営統括を行っているヤマハミュージックジャパン(東京・港)が全国の特約店に顧客の要望を伝え、人繰りやスケジュールの工夫を促して対策をするようだ。前述した振興会も日程をずらすなど工夫をするという。新たな需要取り組みとユーザーのニーズにこたえるべく、対策を進めているようだ。
【「日本経済新聞」より一部抜粋】